土地建物
不動産のリスク
立地によるリスク
『郊外や駅から遠い立地』は、継続的な入居者の確保が困難である割には、『賃料を高く設定できない』ため、『高リスク』であるにも関わらずリターンは低いといえます。
用途によるリスク
『オフィスビルや店舗ビル』は、需要と供給のバランスが崩れると、賃料水準を大幅に下げなければならないケースも少なくないため、『高リスク』、高リターンといえます。
投資用のリスク
戸建て、マンションを問わず、築年数の経過とともに建物の物理面や機能面は劣化し、市場価値は低下していきます。そのため、現在は需要が高い物件であっても、周辺に新しい建物が建てられるなど、需給バランスや環境状況の変化によって、入居者を見つけることが難しくなり、投資用物件の賃料設定を大幅に見直さなければならない、といったケースもあります。
区分所有法とは
マンション(区分所有建物)では、建物の価値や建物に関する法律が戸建ての場合と異なります。区分所有法とは、分譲マンションなどの区分所有建物に関する権利関係や管理運営について定めた法律です。区分所有法が適用される「マンション」は独立した各部分から構成されています。そのため、一般の戸建て住宅と比べて権利関係が複雑であり、所有者相互の利害関係を調整する必要性が高いといえます。
マンションの注意点
「マンション」購入では多額のお金が必要となるため、契約上の些細な見落としや確認ミスが「数千万円」から「数億円」という資産価値に多大な影響を及ぼします。
「マンション」には「民法」及び「区分所有法・マンション管理適正化法・国土交通省標準管理規約」等の法律や規約が適用されます。
しかし、多くの方は、そういった法律や規約を知らないまま契約を結び、後からトラブルとなるケースがあります。
新築と中古を比較すると、多くの新築マンションでは、竣工前に売買契約が結ばれているのが現実ですから、引き渡しを受け住んでみて初めて、「建築精度の低さ」や「法律や契約では保証されない不具合」等に気づくということがあります。
それに対して中古マンションの場合、実際の住戸を予め確認することができます。
そこで、中古物件を購入される際は、
「建築精度・権利関係はどうなっているのか?」
「管理組合・管理会社は正常に機能しているか?」
「管理費・修繕積立金等の会計処理は適正か?」
といったことを、管理組合総会議事録、修繕履歴、設計図書、不動産登記簿、契約関係書等から精査する必要があります。
マンションのメリット
防犯
防犯カメラやオートロックなど、さまざまなセキュリティが導入されている。
管理
建物や敷地の設備管理などを管理会社に委託できるので、作業負担量が少ない。
️価値
需要が高い物件(駅から近い等)は、中古になっても資産価値が保たれている。
(※)管理費・修繕積立金等が必要となるため、会計処理の健全性に注意を要します。
「建物」資産価値
(新築15-18年後)
一戸建
「10%-15%」程度しか価値は残らない。
土地の価値は残りますが、建物の資産価値は、新築時の「85%〜90%」程度も大幅に下がります。
マンション
「65%-70%」程度の価値は保たれる。
物件状態や環境状況にもよりますが、資産価値は、新築時の「30%〜35%」程度しか下がりません。
(15年~18年程度で「売却」予定でしたら、一戸建てよりも「マンション」のほうが、資産価値は高い傾向にあります。)
【国土交通省】
「中古住宅流通・リフォーム市場の現状」
「住宅の資産価値に関する研究」等参照
土地建物担当
村田憲康
国土交通大臣登録(マンション管理適正化法30条)
同法2条5号業務等担当
(有資格:行政書士試験/宅地建物取引士試験/マンション管理士試験/管理業務主任者試験/他)